2007年7月10日火曜日

ジガ・ヴェルトフ集団『イタリアにおける闘争』(1969)

ジガ・ヴェルトフ集団『イタリアにおける闘争』
(Dziga Vertov Group, Lotte in Italia, 1969, 79m)
 director & script: Dziga Vertov Group (Jean-Luc Godard, Jean-Pierre Gorin)
 cast: クリスティアーナ・トゥリオ・アトラン(Cristiana Tullio-Altan)(パオラ・タヴィアーニ(Paola Taviani))、アンヌ・ヴィアゼムスキー(Anne Wiazemsky)(店員)、ジェローム・アンスタン(Jerome Hinstin)、パオロ・ポゼッシ(Paolo Pozzesi)(ナレーター)
 production: コズモセイタン
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 この闘争には表面的な暴力の場面はどこにもない。イタリアの女学生パオラの日常生活の断片の反復と、彼女の自問自答と、長い黒の画面が交互に続くだけである。だが、マルクス主義者を自称するパオラの日常生活がいかにブルジョワジーの政治的、社会的、文化的、精神的構造に組み込まれているかを暴露してゆく。そのオフの声と黒の画面とパオラの日常生活の相克こそ、この映画の闘争である。構成の明確さ、画面の単純さにおいて、『東風』の対極をなすジガ・ヴェルトフ集団の頂点の一つ。
(『現代思想』1995年9月臨時増刊号「総特集=ゴダールの神話」、「フィルモグラフィ」の中条省平執筆の項から抜粋)

■追記(2007年12月14日)
 数ヶ月前のニコニコ動画運営側の調整によって、アカウントなしで見るためのニコニコ動画ビューアが通用しなくなったため、該当URLへのリンクは削除した。